片づけに興味がない人にも知ってほしい 暮らしを整える5つの入口

整理収納アドバイザーとして私が大切にしているのは、見た目をきれいにすることだけではありません。モノを整えることを入口に、毎日の不便やもやもやを見つめ直し、今の自分や家族に合った暮らしを考えることです。

このコラムでは、整理収納が得意な方だけでなく、「片づけにはあまり興味がない」「何から始めたらよいか分からない」という方にも役立つ、暮らしを整える考え方をお伝えしていきます。

まずは、片づけに関心がない方にも知っていただきたい「暮らしを整える5つの入口」について考えます。

「整理収納には、あまり興味がない」
「片づけなくても、今のところ困っていない」
「捨てるのは苦手だから、考えたくない」

そのように感じている方も多いのではないでしょうか。

整理収納というと、モノを減らし、きれいに並べることを思い浮かべるかもしれません。しかし、本来の目的は、見た目を整えることだけではありません。探し物や毎日の面倒を減らし、自分や家族が暮らしやすい仕組みをつくることも、整理収納の大切な役割です。

探し物を減らす暮らしの仕組み

「あれは、どこに置いたのだろう」と、家の中を探し回った経験はありませんか。

探し物が多いのは、記憶力や性格だけが原因ではありません。モノの置き場所が決まっていない、同じ種類のモノが何か所にも分かれているなど、暮らしの仕組みに原因があることも少なくありません。

よく使う場所の近くに置く、同じ仲間のモノをまとめる、使ったあとに戻しやすい場所を決める。こうした工夫によって、探す時間や、家族から「あれはどこ?」と聞かれる回数を減らせます。

毎日の面倒を減らす30分

暮らしの中に、後回しにしている小さな面倒はありませんか。

出しにくい調理器具、取り込みにくい洗濯用品、必要な書類がすぐに見つからない引き出し。小さな不便でも、毎日繰り返されると負担になります。

家全体を一度に片づける必要はありません。まずは30分だけ、困っている場所を一つ見直してみましょう。「なぜ面倒なのか」「どこにあれば使いやすいのか」を考えることが、暮らしを楽にする第一歩になります。

モノが多いのに使いたいモノが見つからない理由

モノをたくさん持っていても、必要なときに使えなければ、持っていることを活かせません。

収納場所に入り切らない、奥にあるモノが見えない、似たモノがいくつもある。このような状態では、使いたいモノを見つけにくくなります。

大切なのは、収納用品を増やす前に、何をどのくらい持っているのかを知ることです。一度出して、同じ仲間に分けることで、モノの量や重複が見えてきます。自分にとって必要な量を考えるきっかけにもなります。

これからの暮らしに必要なモノの選び方

以前はよく使っていたけれど、今は使っていないモノ。いつか使うと思いながら、長い間しまったままのモノはありませんか。

暮らし方や家族構成、体力、好みが変われば、必要なモノも変わります。

「まだ使えるか」だけでなく、「今の暮らしで使っているか」「これからの私に必要か」という視点で見直してみましょう。誰かの基準ではなく、自分の今の暮らしを基準にすることが大切です。

捨てる前に考える今の暮らしの整え方

整理収納は、何でも捨てることではありません。

まず考えたいのは、どのような暮らしをしたいのか、そのために何が必要なのかということです。

残す、手放す、置き場所を変える、別の用途で使う。選択肢は一つではありません。モノと向き合い、自分なりの理由をもって選ぶことが大切です。選ぶ基準が見えてくると、迷いが少なくなり、暮らしも整えやすくなります。

整理収納は暮らしを楽にするための手段

片づけが好きになる必要はありません。きれいな収納を目指す必要もありません。

「探し物を減らしたい」
「毎日の面倒を少なくしたい」
「今の私に必要なモノを選びたい」

そのような身近な思いが、整理収納の入口になります。

まずは、暮らしの中で少し気になっている場所を一つ思い浮かべてみませんか。整理収納は、モノを整えることを入口に、これからの暮らしを自分に合う形へ見直していくことです。