第1回は、
「本を書こうと思った日」
から始まりました。
一冊の本をつくる。
最初は、それが目的でした。
書き始めると、文章が増えました。
分けました。
削りました。
戻しました。
人の力も借りました。
Wordに悩みました。
ページ番号に悩みました。
表紙を確認しました。
出版ボタンを押しました。
「ひもとく」を「ひも解く」に選び直しました。
販売中になったあとも確認しました。
そして、記録を振り返っていたら、気がつけば100本のコラムになりました。
最初から100本を書こうと思っていたわけではありません。
一つの出来事を振り返る。
そこにあった意味を言葉にする。
すると、次のことを思い出す。
また書く。
その繰り返しでした。
振り返ってみると、本づくりの間に私がしていたことは、この本で伝えたかったことそのものでした。
もやもやを言葉にする。
分ける。
見立てる。
選ぶ。
判断する。
進む。
違うと思ったら戻る。
そして、また選ぶ。
一度決めたら、変えてはいけないわけではありません。
昨日の自分の判断を否定する必要もありません。
あのときは、あのときの自分で考えた。
そして今、新しいことが見えたのなら、今の自分でもう一度考えればいい。
更新するということは、これまでを否定することではありません。
これまで積み重ねてきたものを持ったまま、
「今の私には、どうだろう」
と、もう一度問いかけること。
モノも。
時間も。
お金も。
仕事も。
人との関わりも。
そして、自分自身も。
一度完成させたら、ずっとそのままでいなければならないものではありません。
今を知る。
言葉にする。
数字で見る。
気持ちを見る。
そして、自分で選ぶ。
必要になったら、また見立て直す。
人生をリセットしなくてもいい。
今の自分に合うように、更新していけばいい。
一冊の本を完成させるために始めた作業が、私自身にもう一度それを教えてくれました。
そして、この100本のコラムも、ここでいったん「完」です。
「終わり」ではありません。
これから暮らしていけば、また新しい出来事が起こります。
迷うこともあるでしょう。
選び直すこともあるでしょう。
そのときには、また記録しておこうと思います。
なぜなら、
今日の記録が、
いつか未来の私を助けるかもしれないから。
そして、そこからまた、
新しい「更新」が始まるかもしれないからです。

