第9回 原稿と「本」は違った

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文章を書き終えたとき、かなり完成に近づいたと思っていました。

ところが、そこからが長かった。

章の始まりをどこにするか。
文字の位置はどうするか。
余白はどのくらいか。
ページ番号はどこに置くか。

文章として完成していても、それだけでは「本」になりません。

読む人がページをめくる。

見開きで見る。

目次から目的の章へ行く。

そこまで考えて、初めて本になります。

これは暮らしにも似ています。

モノを持っているだけでは、使いやすい暮らしにはなりません。

どこに置くか。
どう使うか。
どう戻すか。

中身と仕組み。

両方が整って、ようやく使える形になるのだと思いました。